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2006/09/07

月食待ちつつ…

遠くの物を、はっきり見たい時って、ありませんか?
もう少し、近くに見えたらって思うこととか。

そんな時、目を細めてみたり、手持ちの紙を巻いて筒を作って覗いて見るのもいいでしょう。
でも、それなりの道具を使うとより便利です。

遠くを見るための道具にもいろいろありますが、値段や大きさ、持ち歩きやすさなどを考えると、便利なのが双眼鏡。
1つ持っていると、いろんな場面で活躍してくれます。

というわけで。
部分月食が始まるまでの待ち時間に、双眼鏡についての解説など。
微妙に雲が晴れないのが、気になるところですが…。


まずは、双眼鏡を手に取ってみましょう。
目に当てる側が"接眼レンズ"、対象物に向けるのは"対物レンズ"です。
逆さまに覗くと、遠くの物がより遠くに見えます。


接眼レンズの右あたりに、双眼鏡の基本的な性能が表記されています。
たとえば、こんな感じ  "8×32 7.4°"
 
これだけでは、何のことだか訳がわかりませんね。
この数字は"倍率=8倍 口径=32mm 視野角=7.4°"という意味です。
といっても、わからない度は、あまり変わらないですね。
もう少し詳しく説明しましょう。


まずは、倍率から。
倍率は、裸眼と比較して「物がどれだけ近くに見えるか」を示す指標です。
たとえば、8倍の双眼鏡で8m向こうにある物体を覗くと、その物体は1m先にあるように見えます。
8mと1mでは、ずいぶん見え方が違いますよね。

倍率が高いほど、遠くの物体がより近くに見えるわけですが、ここで注意。
高倍率になればなるほど、視界は暗く、見える範囲は狭く、手ぶれの影響は大きく、双眼鏡本体は重く大きくなります。

手持ちで野鳥観察や星空観察に使うなら、6~8倍程度で十分でしょう。
それ以上の倍率が必要な場合は、三脚に固定できる双眼鏡や、望遠鏡がおすすめです。


次に、口径。
口径は対物レンズの直径のことで、視界の明るさの指標になります。
口径が大きいと双眼鏡に取りこまれる光が多いので、視界は明るくなります。
逆に、口径が小さければ、視界は暗くなります。

同じ倍率で、レンズやプリズムの構成も同じであれば、口径の大きい双眼鏡のほうが、明るく、はっきり見えると思ってください。

ただ、こちらも大きければいいというものではありません。
口径が大きい双眼鏡 = 重くて大きい双眼鏡でもあるので…。
野鳥観察なら25~35mm、星空観察では50mmくらいあるといいでしょう。
月のクレーターや明るい星を見るなら、野鳥観察用と同じもので十分です。


それから、視野角。
これはは、双眼鏡を覗いた時見える範囲を角度で示したものです。
視野角が大きいと見える範囲が広く、小さいと狭くなります。
イメージしにくいかもしれませんが、この視野角、双眼鏡の使いやすさに影響する、重要なポイントです。

たとえば、枝先に出てきた鳥を双眼鏡で見たいな、と思った時。
見える範囲が広ければ、簡単に視界に入れることができますが、狭いと非常に難しいです。
視界に入った時には、目的の鳥がいなくなっていた。
そんなことも、あったりします。
見たい物が見られないのでは、双眼鏡を使う意味がないですよね。
倍率や口径が同じなら、できるだけ視野角の広いものを選びましょう。

野鳥観察に使うなら6度以上がおすすめです。
星空を見るならもう少し狭くてもいいですが、倍率が6~8倍程度の機種なら、だいたい5度以上はあるかと思います。


基本的な性能については、まあこんな感じ。
ただ、これ以外にも、チェックしたい点があります。

まずは、双眼鏡のタイプ。
双眼鏡には、大きく分けて2つのタイプがあります。
"ポロプリズム型"(ポロ型)と"ダハプリズム型"(ダハ型)です。

見た目で言うと、
ポロプリズム型は幅広で台形のシルエット。
ダハプリズム型は、まっすぐでスマートな形。
この違いは、双眼鏡内部にあるプリズムの配置によるものです。
詳しいことを説明すると長くなるので省略しますが、基本性能が同じなら、

・ポロプリズム型= ○視界が明るい 価格が安い ×重く嵩張る
・ダハプリズム型 = ○小型軽量 ×視界がやや暗い 価格が高い
と考えてください。

野鳥観察のように持って歩くことが多い場合は、小型で軽いダハ型
星空観察のようにあまり移動しない場合は、視界が明るいポロ型
と言われたりもしますが、決定的なものではありません。
使い勝手や、デザインの好みによるところが大きいですね。


もう1つ重要なのが、価格。
同じ8倍の双眼鏡でも、安い物は数千円、高い物では十万円以上。
その間に、2万円台、3万円台、4万円台…。かなりピンキリです。

同じ倍率なら、安い方が。と思われるかも知れませんが…。
倍率と口径が同じであれば、値段の違い=性能の違い。
この辺、結構シビアな世界です。

高い物は、確かに性能がいいです。
見える画像がクリアだし、ピントもシャープに合います。
視野角も広いし、少々薄暗くなっても視界が明るい。
耐久性もあって壊れにくい。使いやすさも追求されてます。

一方、千円台で買えるような安い製品には、時に怪しいものも。
下手すると、明らかに画像がゆがんでいたり、色がずれていたり。
そこまでひどくなくても、見え方を比べると、高い物との違いは一目瞭然。


で余計なお世話と思いますが…。
双眼鏡を買おうかな、と思った方へ一言?アドバイス。
高い物じゃなければいけない、とは言いません。
でも、安くて怪しい物を買うのだけは、やめましょう。
せっかくの双眼鏡ライフが、面白くなくなってしまいます。

とりあえず、名前の知られた光学機器メーカーの製品であること。
それから、実際覗いてみて、見えやすいこと、使いやすいこと。
あとは、予算の許す限り良いものを。
双眼鏡には流行はありませんし、大事にすれば何十年も使えますから…。


ちなみに。
私が愛用しているのは、Nikonのエスパシオ。
8×32 7.4°ダハプリズム型。
使い始めて、かれこれ14年。

購入した時の主目的は野鳥観察。
でも、これ1つで月の海やクレーター、木星のガリレオ衛星、プレアデス星団やオリオン大星雲などもよく見える優れものです。
だから、月食の観察にも役立つはず…。
雲、晴れたかな。

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